空間を想像するーNo.3は階段編です。
階段は、上階と下階を移動するための「移動」のための空間ですが、廊下と違い複雑な要素が加わります。
それは、
・段板
・蹴込み板
・手摺、手摺子
・踊り場
・吹き抜け
などの構造物。また、上り下りのための段の高さや奥行き、角度、手摺の位置といった、人間工学的にも沢山の考慮ポイントが出てきます。上り下りのしやすさの他に、最近の住宅ではリビングに階段がある家が多くなり、(これも断熱・機密性能が向上したおかげですね)、インテリアのトータルなバランスから見てデザインも重要なポイント。
上記のように様々な部材で構成されるので、もちろん、素材選びも肝要。フローリングと同じ材料が使える場合は、統一感が生まれて流れるような動線をイメージできるでしょう。
こちらは、フローリングと階段の素材感が統一してあるので、違和感なく連続したイメージを感じられます。手摺と手摺子は壁の色と同じ真っ白にすることで、全体にシンプルな雰囲気になるようにしていますね。
段板とフローリングに同じ素材が使えない場合ももちろんあるので、あえて違う素材に替えるというような方法も一案です。
こちらは、段板も手摺子も真っ白に、ポイントで、手で触るところの手摺と親柱を木目が出るように仕上げています。
青味がかったクールな壁の中に、木の温かみが感じられますね。
最近はあまり見られないですが、カーペットを段板に巻いている例です。実は、上り下りの際の音を軽減できる上、
足への負担が少なく、材料コストも割と押さえられるので、階段の素材としては優秀なんですけどね。
段板・手摺・手摺子・親柱、全て同じ木で揃えるのが住宅などでは一番王道な方法でしょう。「側桁階段」の、桁の一直線なラインが手摺と合わせてあり、直線を強調したデザインが面白いですね。
こちらは、「ささら桁段板」の『段々』の稲妻形状を見せるように作ってあり、一段の高さ部分と、壁の木の
横貼りの幅のラインを合わせてあるところが必見ポイント。奥の白い壁に落ちてくる照明も、コントラストがあり、
階段をより演出的に見せてくれています。
こちらは、同じような「ささら桁」の階段ですが、木の段板と奥のキッチンの素材が呼応しあって、ナチュラルなポイントを作っています。フローリングをあえてホワイト系にしているのは、この2つの部分をフォーカスするためかもしれませんね。
手摺がガラス、というのも全体的に軽やかなイメージに仕上げています。
鉄のささら桁は、まぁ一言で言うと「かっこいい」。耐力的にも優れていますが、鉄の持つ重厚な感じと渋さがデザイン上、空間の象徴的なものとしてオブジェ的な役割を担ってくれます。
階段の面白いところは、「見上げる」と言う視点が加わるところ。こちらは鉄の手摺が連続的に繋がり、芸術的な場景をもたらしてくれています。なんだか永遠に続いていきそうな・・・。螺旋階段やR形状の階段は、もうそれだけで構造物というより、オブジェですよね。
階段は、各部屋へのアプローチとともに、「その上には何があるんだろう・・・?」、という好奇心を沸かせてくれるような心理的要素があります。
階段を上がる夢は人生の方向性を表現していて、吉夢とのこと。また、テレビのニュースやバラエティ番組で、セットに階段が使われることが多々あることに気づいていらっしゃいますか?これも何かを象徴しているのかもしれませんね。
では、上り下りが楽しくなりそうな、実際の階段設置例を見てまいりましょう!
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白木の明るい色とオフホワイトで全てを構成している内装の中に、スチールのホワイトの
階段が主張しすぎず、溶け込みすぎずの絶妙な階段です。
手摺子の部分がアクリルになっていて軽快な印象に。
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出典:Inoue Yoshimura studio Inc.・株式会社坂牧工務店
ホワイトウォッシュのフローリングにホワイトのスチール階段。繊細な雰囲気が漂います。
踊り場の空間と、リビングの吹き抜けも光が沢山入り、清々しいような空間になっています。
まるでアートスタジオの様ですね。
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出典:株式会社リソーケンセツ
梁や柱と共に、木のどっしりとした重厚感を感じる階段ですね。側桁に段板を差し込むことで、
耐久力がありつつ、ささら階段の稲妻形状の段々も出つつ、階段の手摺の斜めのラインとも合わせつつ・・・
水平垂直線の構成の中に、斜めのラインがインパクトを感じさせてくれます。
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階段下のスペースをキッズエリアに!壁は黒板塗料でお絵かきもできる楽しい場所になっています。
廻り階段の途中は、舞台にもなりそうな、遊び心いっぱいの階段ですね。「階段下は物置」は、
実は使いづらかったりする所。思わず入りたくなりますよね!
ネットモケイでは、空間の中の重要な要素でもある、階段の掛け方、手摺のデザインなどを事前に確認することができます。
詳しくは、こちらから→ネットモケイ
または、(株)スーパーワークスまでお問い合わせください。
E-mail: info@superworks-inc.com
Phone: 086-201-0810
担当: 岩城
Editor: M.Y