建物を造る時、建物を改築する時、無くてはならない物が図面です。ラフプランから始まって、具体的になるにつれ、敷地図面から、アプローチや外構計画。そして建物本体の平面図・立面図を皮切りに、基礎図面や屋根伏図、展開図に矩計図などetc・・・。更に詳細図面として、収まり図や、建具図面・家具図面など、物件の大小、複雑さに応じて、途方もない量の図面の量になります。
また、その基本的な図面を基に、各材料の積算が行われ、金額の算出、調整、そして契約。というのが大体の流れではないでしょうか。建築業界の人間にとっては、『当たり前』の、それぞれの図面。多くの人は、学生の頃から見慣れていて、毎日の様に製図やCAD操作、図面の修正、積算と見積もりの修正・・・。業種にもよりますが、図面を見ない日が無いと言っても過言では無いでしょう。
では、建主はどうか?ご自宅も何件も、別荘や店舗、自社ビルやオフィス改装など、様々な建築に携わり、慣れている方も極たまにいらっしゃいますが、まったく初めてという方も非常に多いはずです。例えて言うなら、医療従事者ではない一般的な人が、完全な医療用語満載のカルテを見せられたとします。(しかもドイツ語だったりしたら・・・泣)
・胸部聴診上:右中肺野領域の呼吸音減弱あり。ラ音なし。心雑音なし。
・内服:メジコン錠15mg 3錠3日分」
「これがあなたの今の状態で、薬はここに書いてある物で治療します」 とだけ言われて、どこまで理解できるか・・・?
建築技術にまったく縁がない人にとっては、医療技術に縁がないのと同じくらい、『なんだかさっぱり分からない』
という状況でしょう。当然、自分の事ですから、どんな状態なのか?どんな薬なのか?=どんな建物になるのか?なんの建材なのか?という事も、個人がネットで調べる事も難しくはなくなってきました。
医療業界では、セカンドオピニオンやサードオピニオンの概念が浸透する昨今、自分の納得いく治療法や医療機関を探すのが当たり前になってきました。そしてインフォームドコンセントを行い、治療者と患者の双方の合意を形成していきます。
建築業界では、手書きのパースや、色付けの平面図・立面図など、分かりやすいプレゼンテーションはほぼ必須となり、
そこから、施主に詳細な説明を行い、意思疎通を構築し、実際の建築をよりスムーズに進めて行くことが求められています。
3DCADやCGも多種多様なソフトが出回り、もちろん仕上がりに応じて金額も様々で、操作も含め、過渡期と言えるでしょう。できるだけ早く、確実に、施主の要望を反映し、かつ設計者の提案を分かりやすく伝えて、図面の書き直しや、イメージの摺り合わせを簡略化する−。とことん施主の要望に付き合うためにも、とにかく「分かりやすい物」を見せるのが、納得いく結果を得られる事になります。
「図面だとよく分からない・・・」
「そもそも建築用語がよく分からない。小屋伏図、、、て何???」
「空間のイメージができない」、「思ってたのと雰囲気が違う・・・」
こんな言葉を無くしたい!と、建築業界の人間は常日頃思う事があるはずです。スムーズな図面コミニュケーションを進めるにはどうしたらいいのか・・・?
一番手っ取り早いのは、実際の施工例を見る事。「こんな感じに仕上がりますよー。」モデルルームやモデルホーム等はもちろん、引き渡し前の施工例は、有無を言わさぬ圧倒的な説得力があります。百聞は一見に如かずですね。
その実際の建物を見ることはできなくても、写真だけでも物凄いインパクトが。
では施主も納得&ご満足!されたであろう、実際の施工例をご紹介しましょう。
今回は、玄関編。
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出典:京都建物株式会社
玄関ドア・玄関上の格子が黒のラインでシックな印象に。軒裏の木の感じは、図面ではなかなか分かりにくい部分ですが、
仕上がりは、外壁の木と合わせてあり、自然の風合いが際立っています。
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出典:鷹栖建工株式会社
こちらは玄関の土間たたきを大きく作り、趣味の空間とされた例。コンクリートの立ち上がり部分の高さ感覚や、
実際に自転車やチェアを置いたときの可動域やバランスなど、考えられていますね。
出典:ルポハウス一級建築士事務所
周り縁や巾木や枠周りも、壁と同じ白で統一されとってもシンプル。窓下枠と飾り棚の材がポイントに。
2Dの展開図面1/50ほどでは、細ーく書いてある部分ですが、こうして実際の仕上がりを見ると、とても素敵ですよね。
玄関は、建物の『顔』。住宅であろうが、店舗であろうが、オフィスであろうが、重点を置く最たる箇所と言えるでしょう。
アプローチから進んで、玄関ドアはどんな風合いか?表札やポスト、照明はどんな風につくか?軒の出や、足元のタイルは?
ドアを開けて、中に入って、ホールの雰囲気は?収納は?廊下に繋がる照明は?窓が大きくて明るくて気持ち良さそう。
奥のキッチンの足元が見えないかな?案外、階段下の収納、小さいかな?別に収納作った方がいいかも、などなど。2Dの図面では、分かりにくいところも
そこで役立つのが3Dのネットモケイ。パースとして、印刷された「静止画」で見るのではなく、動きながら見ている状況再現が可能。簡単に、「完成予定の建物そのもの」の空間の奥行き感や素材感をイメージすることができます。
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担当: 岩城
Editor: M.Y